
先日、仕事の取引先の担当者様から電話がありました。
声を聞くとなんだか少し息が弾んでいますし、電話の向こうで「ガサガサッ、ガサガサッ」みたいな雑音も聞こえてきました。
電話越しからでも分かるくらい、その担当者様はかなり焦っているようでした。
心配になった僕は、「すごく急がれていますね?大丈夫ですか?」とお聞きすると、
その担当者様は、
「すいません!大事な取引に遅れそうなんです!さっき、例の案件について結果をそちらに送りました!」
「とりあえず紙ベースのものしかなかったので、取り急ぎファックスしました!また確認してみて下さい!」
と言ったきり、「プー、プー・・・」と一方的に電話が切れてしまいました(汗)
「取引間に合うといいけど・・・」と思いながら、届いたFAXを手に取り、紙面に書かれている情報を見ました。
そして、あまりにも衝撃的な内容に思わず僕は体が固まりました・・・。
そこに書かれていたものは・・・
「まずは取り急ぎファッ●させていただきます。」
という丁寧な“犯行予告”でした。
「いくら急いでいても送る時は絶対にもう一度内容を確認しよう・・・。」と自分を戒めた今日この頃です・・・。(しょーもなっ!)
さて、(*´Д`)
自由度が高い働き方が出来るライター業。
自宅でも作業が出来るのでかんたんに始めることが出来ますね♪
でも書き方がよくわからない、何から手を付ければいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
その中でも特によく「あるある」な悩みなのが、何度書き直してもしっくりこない文章です。
何を伝えたいのかはっきりしなかったり、言い回しになんか違和感があることってないですか?
あれ・・?なんかしっくりこないな・・。カタカタ・・(書き直す)。
ん~、何か違う。カタカタ・・(書き直す)。
・・・・はて、自分は何が言いたいんだろう・・?(-_-メ)
もちろん僕もよくあります(汗)
ですが、不思議です。
「もういいや、寝よ・・・」と思って半ばふて腐れて就寝し、それでも気になり翌朝もう一度再チャレンジすると、
あらまビックリ「スラスラ~♪」としっくりくる文章が書けてしまう自分がいます(;´・ω・)
正直「昨日のあの苦悩は何だったのだろう・・・」と思います(泣)
しかし、何度も何度も同じようなドツボを経験していると、文章を書くには一定のコツがあることが少しずつ分かってきました。
そこで今回は、何度もつい書き直してしまうライターさんに向けて「文章を何度も書き直さなくて良くなる方法」をお伝えしていきます。
これを読んで頂ければ、もう何度も書き直さずに最後までスラスラと書けるようになるかもしれません。
書き直さないために必要なのは「事実」と「論理」と「言葉」づかい
さっそくですが、「文章を何度も書き直さなくて良くなる方法」とは、以下の階層を意識して書くと、記事展開がスムーズになり、スラスラと書きやすくなります。
①言葉(感情)
↑
②論理(ロジック)
↑
③事実(裏付け)
文章は概ね3層構造になっていて、上記のようなの3つのレイヤーは切っても切り離せない順序で重なっています。
この順序を守ることで、記事に説得力が増し、しっかりとした構成で書くことができます。
と言ってもわかりませんよね(汗)
では、わかりやすく具体例を出します。
今回は個人的には日本の紅葉は世界に誇れる絶景だと思っているので、なぜそう思うのかその理由も交えながら「日本の紅葉の素晴らしさ」をテーマに解説してみますね。
(まず①言葉(感情))
読者様、ちょっとこの紅葉をじっくり観てください!
いやぁ~、本当に綺麗ですよね♪
山の表面を彩る紅葉は、観る者をたちまち魅了します。
秋が深まると僕はかならず山を訪れるのですが、紅葉のトンネルの中を歩いていると心が癒されます。
なんだか穏やかな気持ちになる自分がいます。
自然界で作られる色彩ほど感動するものはないのですが、世界に目を向けても同様のものはたくさんあります。
たとえば・・・
イタリア・カプリ島の「青の洞窟」
メキシコの「ピンクラグーン」
チェコの「モラヴィア大草原」
これらは、まるで天国や楽園に行くための道中じゃないかと思えるくらい綺麗ですよね!
ただ、イタリアのブルーもメキシコのピンクもモラヴィアのグリーンもたしかに絶句するほど綺麗なのですが・・・
黄、橙、赤の3色のグラデーションが絶妙に調和した日本の紅葉ほど「繊細さ」を持ち合わせた色景色は、世界中のどこに行ってもないのでは?と僕は思います。
しかも実際は3色で簡単に分けれるものではなく、それぞれの葉の濃淡の違いまで含めるともはや表現できないですよね!
我々には身近すぎて日本の紅葉の素晴らしさになかなか気付かないんです。
(ここから②論理(ロジック))
実際に、海外の人が口々に日本の紅葉を絶賛しています。
実は、紅葉が観られるのは北半球の温帯地域のみ。そして、それは日本のほか東アジアの沿岸部などに限られているのです。
その中でも、とりわけ日本は落葉樹の種類がなんと約500種!
鮮やかに色づく種類が世界と比しても多いことから、紅葉が特に美しいと言われているんですね。
また、「紅葉の秋」と言われるように、1年中を通してではなく、秋頃のみその色を味わうことができるというのも上品な趣を感じます。
では、人がなぜ紅葉に惹かれるのかというと、もちろん単純に美しいということもありますが、赤い色が持つ心理効果も関係しているそうなんです。
実は、赤い色は人間にとってエネルギッシュな色であり、無意識のうちに、赤のエネルギーを自分が獲得したいという欲求が働くんです。
つまり、紅葉の赤い色を見ると心も高揚するので、人は紅葉を見たくなるということなんですね。
(特に高齢者の方は紅葉が大好きですが、明日への活力を蓄えるというロジックも働いているかもしれません)
(ここから③事実(裏付け))
では、なぜあんなにも緑の葉っぱが、黄、橙、赤と色づくのかご存知でしょうか?
秋になりぐっと気温が低くなると、葉っぱはクロロフィルの分解が始まり、カロチノイドの方が目立ってくるため、緑色の葉が次第に黄色へと変化していきます。
さらに、葉の中に残った糖分によりアントシアンという赤い色素が作られることによって徐々に赤が目立ってくるので、最後はきれいな紅葉になるのです。
だから、この葉っぱの化学反応のおかげで、我々はあんなにも複雑に彩られたグラデーションの景色を味わうことが出来るんですね!
(終わり)
以上、簡単に「日本の紅葉の素晴らしさ」をテーマに書きました。
上記の例文の構成を解説すると、
まずは、日本の紅葉や、世界有数の絶景に対する自分の想いや考えを語ってます。
この冒頭のパーツは、上記のレイヤーで言うと「①言葉(感情)」の部分です。
「景色って素晴らしい♪」ことは言葉(感情)だけでももちろん十分納得してもらえると思いますが、ややインパクトが足りないので、今回は画像を添えました。
これで「ウンウン。」と納得しない人はいないのではと思います。(使えるツールは遠慮せず使いましょう♪(*´ω`))
ただ、日本の紅葉こそが素晴らしいことを納得してもらうことが必要です。
そこで、世界の絶景を引用し、「日本VS世界」の構図を作りました。
もちろん、筆舌に尽くしがたい世界の絶景は無数にありますが、ここで引用するものは「ブルー」や「ピンク」や「グリーン」の単色の絶景です。
これにより「黄・橙・赤」の多色と対比させることで、「紅葉」の差別化を図るという視覚テクニックも実は使っています。
(今回の出口はあくまでも「日本の紅葉こそが素晴らしい」を証明することです(*´▽`*))
ただ、自分の想いや考えを語ることは大事なのですが、それが独りよがりの感情なら共感は得られません。
そのためには、なぜそう思えるのか、ある程度論理的(ロジック)な根拠も必要です。
なので、ここから、「②論理(ロジック)」の部分に入っていきます。
そこで今回は、海外の方が「紅葉」を実際に絶賛していることを紹介しました。
あるいは他の海外でも紅葉は観れるのですが、その中でも「日本の紅葉」が他に類を見ない条件を兼ね備えていることをアピールしています。
「権威性」:日本だけでなく海外でも絶賛
「希少性」:世界でも一部の地域だけ、500種類も
「限定性」:通年ではなく秋頃のみ鑑賞可
これにより、世界に誇れる日本の紅葉の評価を高めることができます。
(もっというと、我々の「日常」と海外の方の「非日常」をさりげなく表現し、我々日本人は得をしているという意識も植え付けます。これにより間接的に読み手が記事にお得感を感じてくれます。(ここかなり重要です))
ここぐらいから、「なるほど・・・。日本の紅葉は確かに素晴らしいのかもしれない」と読み手は思い始めます。
(もちろんすべての読み手ではないかもしれませんが)
でも、ここで次の疑問が出るはずです。
「なぜ、葉っぱは秋になるとこんなに素晴らしい色に変わっていくのだろう・・・?」
そこで、最後に「③真実(裏付け)」を説明してあげます。
すると、読み手は次の疑問も解決してくれたこの記事に対して「今回の記事はなんか良かったな♪」と感じてくれます。
上記の例文に、あとは肉付けしていくと、ボリュームのある「日本の紅葉の素晴らしさ」を語った記事になります。
文章はかならず地層のような構造になっていて、レイヤーが重なってできています。
簡単にいうと「①言葉(感情)」は一番表層で、目に見える言葉そのものですね。紅葉の山で例えるならば、表層の色とりどりの落ち葉です。
その下には言いたいことや伝えたいことを共感してもらうために、「これゆえにこうなのだ」という「②論理(ロジック)」のレイヤーがあります。これは差し当たり、実は虫など生物が生きていくためには絶対に必要な層である落ち葉の下の腐葉土ですね。
そして、一番下のレイヤー「③真実(裏付け)」は出来事や日にち、名前や場所等の様々な事象です。
ここは誰が書いてもおおよそ同じですが、特に「次に読み手が抱くであろう疑問」に対して真実を書いてあげると、満足してくれやすくなります。これが、すべての土台となる地面にあたります。
逆に文章として、「③真実(裏付け)」が間違っていれば、そもそも読み手にお届けする記事としては論外ですし、「 ②論理(ロジック)」がおかしいと、いくら「①言葉(感情)」を巧みに表現しても共感や納得はしてくれないでしょう。
何度も書き直さず文章を書いていくには、「言葉の下には論理が、論理の下には 事実があるのだ」ということを頭に入れておくといいです。
この階層を意識することで、一本の筋の通った記事が書きやすくなるのでぜひ試してみて下さいね。
以上、何度もつい書き直してしまうライターさんに向けてスラスラ書くコツをお伝えしましたm(__)m
さらに最後までスラスラ書けてしまうコツを紹介
ただ、何度も書き直す問題はクリアできたとしても、ライターは「時間短縮」についてさらに追求していかなくてはいけません。
1記事に費やす時間が短縮出来れば、納期も余裕を持って守れますし、仕事もそれだけ多くこなせるので報酬額も増えます。
「時間短縮」が出来れば出来るほど、ライターの「こころのゆとり」において非常にメリットがあると思います。
そこで次は、最後までスラスラ書けてしまうコツをさらに深掘りしていこうと思いますので、もし良かったらお付き合いくださいm(__)m
お伝えしたいことは3つです。
①スラスラ書くための手順
これまで説明したように、筋の通る文章をスラスラと滑らかに書くためには、
「①言葉(感情)」
「②論理(ロジック)」
「③事実(裏付け)」
のレイヤーを意識することが重要ですが、それでも最初はうまく書けるかどうか不安ですよね。
思わず手が止まってしまいます。
そもそも、この3つはどういう順序で書いていいのかもわかりません。
(ちなみに記事は頭から書く必要はないですよ。基本書きやすいところから書けばいいと思います。)
やはり、このハードルをクリアできるかが最初のポイントになります。
では、このハードルをのり越えるために3つのうち何から考えればいいのかというと、個人的には、「書き始める前に「②論理(ロジック)」について考えること」をおススメします。
筋が通る文章にするためには「②論理(ロジック)」がミソです。
なぜか。
それは、人は感情で決定し、論理で納得するからです。
読み手に納得してもらわなければ、まずもってその記事は評価されませんよね?
そこで、いくら「①言葉(感情)」を乗せても、ただの一人でぶらり旅のようになってしまいます(汗)
もちろん、最後の「③事実(裏付け)」に行く前に離脱されるでしょう。
逆を言うと、毎回の記事で「②論理(ロジック)」のパーツがちゃんと書かれていれば、そんなにおかしい記事にはなりません。
なぜなら「③事実(裏付け)」は文字通り真実を語ればいいだけですし、「①言葉(感情)」は自分の想いを背伸びせず素直に語ればいいだけだからです。
(流れだけ意識して、サンドイッチするだけです(*´ω`))
やはり記事は、伝えたいテーマに対して、なぜそう思ったのかを論理的に説明する事が大事だと思います。
②文章の素材集め
次に必要なのが「素材を集める」ことです。
今回で言えば、僕は「日本の紅葉の素晴らしさ」を論理的に証明するために、「権威性」、「希少性」、「限定性」の観点から、いろいろ素材を集めました。
これらを示すことができれば、納得してくれると思ったからです。
結果として、いろいろ調べてみると、
- 日本人はもとより海外の方が絶賛していることが紹介できた
- 日本は落葉樹の種類が他に類を見ないほど多く、それを約500種という具体的な数字を用いて紹介できた
- 「紅葉の秋」という言葉もあるように秋しかこの絶景は観ることができないことを紹介できた
ので、納得してもらえる素材としては十分だったと思います。(この2つをさらに深掘りしていくと、記事にボリュームが出せます)
一方で、素材をいろいろ集めていくと、次第に頭の中でストーリーが出来ていき、一つの記事として全体像も見えてきます。
そのためには、文章に必要だと思うパーツは、すべて箇条書きで出来るだけ書き出していくことも重要です。
そうすることで、互いの関係性や紐付け方が分かってくるので、文章の展開がイメージできます。
あとはちょっと難しいかもしれませんが「5W1H」 (誰が、 何を、 いつ、 どこで、 なぜ、 どうやって)を意識しながら素材を集めると良いです。
たとえば互いの「時間軸の違い」や「場所の距離感」などがよりイメージでき、文章を組み立てる時に便利なので有効な方法です。
つまり、ストーリーが書きやすくなるんです。
③文章のフレームワーク化
そして、すごく重要な考えが「フレームワーク化」させるということです。
フレームワークとは何かというと、たとえばガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)を作ることと同じと言えばわかりやすいかもしれません。
ガンプラって慣れてない方が作ろうとすると、複雑な部品がたくさんあり工程も多く感じますよね(汗)
ですが何度も作っていると、次第に箱を開けた瞬間、どの部品がどの部分にあたるのか分かります。
まるでスラスラ書ける文章のように、完成まで段取りよく無駄のない動作で作り上げることができます。
言ってしまえば、作り慣れていれば、たとえ子供でも簡単に完成させることが出来ます。
では、なぜそんなに簡単にできるのか?
それは全体像が頭の中にあって、完成させるために必要なパーツが事前に組み分けられ準備されているからです。
ガンプラってべつに頭から(上から)順に作らないですよね。(これは作ったことある人しか分からないかもですが)
作る人によって、なんとなくそれぞれ得意な手順があるはずです。
逆に、「こう作らなければいけない」と決めつけられた工程で作ろうと思えば、慣れている人でもかなりやりにくく感じると思います。
このようにプラモデルではごく当たり前のことですが、この考え方は文章にも応用することができます。
文章にプラモデルの話を当てはめてみると、まずは素材を集め、関係性の高いものを組み合わせることで、パーツを作っておきます。
べつに導入文から着手する必要はなく、自分の書きやすいところから着手すればいいと思います。
たとえば、プラモデルの胴体部分が、記事でいう「②論理(ロジック)」の部分であり、どちらも全体を形作る重要なパーツとなるため、そこから着手してみるのも手だと思います。
あとは、ガンプラの腕、脚、頭を胴体部分を起点として取り付けていくように、「②論理(ロジック)」の前後に記事のストーリー展開に相応しいパーツをパチパチっと当てはめるようにつなげていきます。
するとおよそ1記事の全体像が見えてくると思います。
最後に、鑢(やすり)がけで接着部を滑らかにしたり、武器や装飾シールを取り付け見た目を華やかにするガンプラの仕上げ作業のように、
互いの記事パーツがスムーズにつながるような言葉を間に挿入したり、画像添付や文字装飾をして見た目を仕上げると1記事が完成します。
記事をフレームワーク化(プラモデル化) できると「時間短縮」につながると思いますよ♪(*´▽`*)
まとめ
・何度も書き直さず効率よく文章を書いていくためには、「階層」を意識して書くと、一本の筋の通った記事になりやすい
・記事は、べつに頭から書く必要はなく、自分が書きやすいところから着手すれば良い
・人は感情で決定し、論理で納得する。ゆえに「②論理(ロジック)」を決めれば、読み手が納得してくれる記事になりやすい
・ライターは、こころのゆとりを確保するために「時間短縮」について追求していかなければならない
・まずは「素材」を集める。文章のパーツがイメージ出来てくると、次第に1記事の全体像も見えてくる
・記事をプラモデルのように「フレームワーク化」できるとさらにスラスラ書け「時間短縮」につながる
少しでも迷う時間をなくして「スラスラスラ~♪」と効率よく記事を書いて、ライターとしての実力を伸ばしていきましょう(*´▽`*)
確保できた時間は、コーヒーでも飲みながらほっと一息リラックスしてくださいね。(息抜きも絶対に必要です!)
ではでは、またまた最後までお読み頂きありがとうございました。
ケント