ライティングサロン「SNT」では、20記事をゴールとして設定しています。
で、たまに色んなメンバーさんから「なぜ20記事としたのですか?」と聞かれることがあります。
なかには「10記事ならこんなに苦しまずにクリアできるのに!」とつっこまれることもあります(笑)
(ごめん!全力でサポートするけど一度は苦しんで乗り越えてみて!)
今回はなぜ20記事にしたのかについて語ってみたいと思います。
なぜライティングサロン「SNT」では20記事でゴールなのか?
僕はこれまで本当にたくさんの方と一緒にやってきました。
最適な1クールの記事数も検討してきました。
ちなみに最初の頃は30記事を1クールで設定していました。
結果として途中で挫折する人も多かったです。
おそらく30記事は、まるで出口が見えない長いトンネルみたいで、途中で途方に暮れたのだと思います。
(もちろんやり切った方もたくさんおられますが)
なので、挫折した経験はその後のライター活動にもマイナスに影響すると思い、30記事はやめました。
10記事で設定したこともありました。
これはけっこうな方がクリアされていきました。
でも何というか、10記事では一人前のライターとして「到達していない感じ」がしました。
スゴロクでゴール手前にトラップが色々あるのに、たまたまサイコロの目が良くてすんなりゴールしてしまった感覚です
(あれ?ゴールしちゃった。達成感ないな・・(;*´-`)って感じです)
結果として、20記事を採用することにしました。
あるものを20記事の中にデザインしたかったからです。
20記事の中でデザインしたかったものとは
冒頭の構図にあるように、「SNT」は20記事の中で、難易度別に複数のステージを渡り歩くシステムをとっています。
構成としては、ざっくりいうとこんな感じです。
1~6記事:第1ステージ
ワードプレスの使い方、リサーチ方法、webライターとしての基礎的技術習得
7~10記事:第1ステージ
すこし難しいテーマで執筆、google検索上位を狙うSEOライティング技術習得
11~15記事:第2ステージ
第2ステージで、よりスキルが高いチームの中で執筆しスキルを向上
アフィリエイトやオンラインサロン運営を体験することで、ブログマネタイズ基礎知識習得
16~20記事:第3ステージ
第3ステージで、人間の深い悩みの執筆に向き合う
ターゲットとのディープなやり取りなどを経て、発信者の重みを知るとともに、ライターとしてのマインドを最大に磨く
で、なんでこんなに執筆場を小分けにしたのかというと、ライティングスキルを段階的に上げていってもらいたいという意図もありますが、
もう一つの理由としては、20記事の中に「不便さ」を加えたかったからです。
あえて不便さをデザインして、メンバーに負荷をかけようと思ったんです。
記事を書くのってめちゃくちゃシンドイ作業です。
リサーチに時間かかるし、文章化するのも大変だし・・・。
何よりサロンメンバーは、家庭を切り盛りする女性が多いので、どうしても隙間時間で取り組まなくちゃいけません。
それを考えたら、どう考えても同じサイト、同じテーマで20記事取り組んだ方が最後まで達成できそうですよね。
毎回同じなので、記事を書くために必要な知識も貯まり、書くのもどんどん楽になります。
最後までスンナリとクリア出来た方が挫折感を味わなくて済むので、一見そっちのほうが良さそうです。
ですが、僕はメンバーに目指して欲しいライター像は「息の長いライター」です。
そのためには、ライターは独りでもやっていけるマインドと体力を、ライティングスキル以上に身につけておく必要があります。
なので、僕はテーマの難度が段階的に上がる執筆環境を作り、20記事の中で少し負荷をかける動線を組むことにしたんです。
長期的にライターやっていくのであれば、あえて厳しい状況を作り、それを一度は乗り越えておいたほうが絶対いいと思ったからです。
ただし、単にテーマの違うサイトを進んでもらうだけでは、やはり挫折する人も増えると思います。
メンバーには最後までやり切って欲しいですし、辞退者をなるべく減らすためには何か工夫する必要があります。
そこで考えたのは、
「不便さによって生まれる便益」
これを「SNT」のシステムの中に組み込むことで、挫折者をなくすことにしました。
必ずメンバーはゴールを達成しやすくなるはずです。
20記事の中の「不便益」とは
ライティングサロンを始める場合、新規メンバーの満足度を上げようと思って、行き着くよくありがちな思考パターンはこの2つだと思います。
【目的】メンバーを喜ばせたい、楽しませたい
【手段】とにかく取り組みやすくする、イージーにする
とにかく「楽しい!」の追求です。
まぁ、楽しいのはいいですが・・・(*´ω`)
(オンラインサロンなのにオフ会で楽しく飲んでばかりのところってたまにありますよね・・)
ただ、全てにおいて「取り組みやすい=喜ぶ」なわけじゃないと思います。
たとえば、学校の文化祭で、実行委員が何から何までプロデュースしてしまうと、文化祭の価値ってグンと下がります。
「はい、Aクラスのみなさんは、カフェを出店してください。準備もこちらでしますので、当日はお願いします。盛り上げていきましょう!」なんて言われると、ちっとも面白くないですよね(汗)
同じクラスメートと企画をゼロから考えて、「今から一緒になってつくらなきゃ。じゃないと当日までに間に合わない!」という、一見、面倒くさい状況になることで、はじめて共同作業の雰囲気が生まれ、結果として、その体験にワクワク感が生まれます。
で、実際本番で大成功に終わった日には、クラスの誰かが「打ち上げだー!」と言い出し、
みんなで盛り上がるのが鉄板のパターンです(笑)
どうやら実行委員が「段取りしてもいいライン」は文化祭全体のフレーム作りであり、
それ以上取り組みやすくなる環境を提供してしまうと、全員が不幸になるわけです。
こういった「取り組みにくい環境(不便)をあえて作ることによって発生している利益」のことをを『不便益』と呼んだりします。
『不便益』は、お客さんに対して「参加の余白」が生まれるので、結果として満足度をあげることが出来ます。
逆に品質にこだわり始めると、最終的には「これ必要?やりすぎじゃね?」という悲惨な結果を生み出すことになるので、気をつけたいものです(*´-`)
とくにこれからの時代のサービスにおいては必要な概念だと思います。
つまりこの話は「SNT」で言うと、その実行委員は僕であり、クラスメンバーが「SNT」メンバーです。
そこで、「SNT」では、いろいろな場面で余白を作り、コミュニケーションが生まれるように工夫しています。
たとえば、「SNT」で次のサイトに進む時は、オーナーへコンタクト申請をすることで入場できる仕組みを採用しています。
これって、チャットワークの申請や、ワードプレスの新規ログイン手続きなど必要な作業もあるので、まぁまぁ不便ですよね。
でも、そこをあえて不便にすることでコミュニケーション量が増えます。
たとえば、実績も経験もあるサイトオーナーの元へ、新人メンバーが訪ねたときにはコミュニケーションが生まれ、悩み相談の1つや2つできそうです。
これによって新人メンバーの挫折を未然に防げるかもしれません。
一方、STAGEを進むごとに執筆レベルの難易度が上がっていくので、なかなか精神的にも楽になることはありません。
毎回ジャンルが違うのでいちいち不便です。
ただ、この不便さは、先輩メンバー達も全員経験しています。
その苦しさや大変さはこのサロンメンバーなら全員理解出来ています。
なのでそこでも、コミュニケーショを生み、仲間意識が芽生えます。
たとえば、「SNT」では節目にこれまでの取り組み感想を言える場所を作っています。
みんな15記事の大変さが分かっているので、このようにコミュニケーションが生まれます。
お疲れ様です。 15記事書き終えたので少し振り返って感想や今の思いを書かせていただこうと思います。
書いていてやっぱり「辛い」という思いが強いです。
辛さは家族への罪悪感からくるものが大きいです。 私は原始人並みのパソコン知識から始めてしまったので、覚えることが多く、記事作成にとても時間がかかってしまっています。
時間がかかってしまうので、その分家事がおろそかになっっていたり、子どもと向き合えなかったり……。
過去に体調不良で長期入院したことがあるので、無理をしてはいけないとわかっているのですが、気付いたら深夜1時とかになってしまうこともあります。
次の日は朝から仕事なのに……。
家族のことを考えて在宅ワークをしてるのに、また体調を崩して家族に迷惑をかけてしまうのでは。
そんな思いで毎日揺れています。
今は無理をせずにとにかく毎日30分でも少しずつ書く、時間にメリハリをつけるというのを目標にしています。
それでも自分の記事が公開されたときの達成感、添削していただいて、本当に少しずつですが自分の技術が上がっていく嬉しさからここまで続けてこれました。 何より大きいのはみなさんの向上心に常に刺激されていることです。
みなさん様々な環境の中で常に自分を磨こうと努力されているところに感動しています。
いつも本当にありがとうございます。 ケントさん、素晴らしい環境を作ってくださり、支えていただきありがとうございます。
納品が遅かったり、間違ってばかりだったり、書人サイトの方にあまり貢献できなかったりとご迷惑ばかりおかけして申し訳ありません。
こんな私ですが、とにかく20記事まで頑張ろうと思います。
◯◯さん、15記事達成おめでとうございます。
家族への罪悪感、とてもよくわかります。 家事を後回しにしたり、これ書いてる時間に子どもと遊んであげてたら…って思うこともたくさんあります。
仕事も育児も家事もそうですが、何にしても優先順位をつけてやらないと時間がいくらあっても足りないのが辛いところですよね。
家族を最優先にしてみんなが寝てからやろうとすると、夜中しかないし。泣 寝不足で次の日頑張れなかったり、家族に無駄にイラついてしまったり。泣
いつのまにか共感が愚痴のようになってしまいましたが、それでも仕事もある中でここまで書くことを続けてこられた◯◯さんは本当にスゴイと思います。
私もまだまだ時間の使い方の正解はわかりませんが、◯◯さんがライティングに向き合った時間が、きっとこの先◯◯さんと家族のためになる日が必ず来ると思います。
私もその実りを付けるために、いま頑張っています。
20記事までもう少しのようで、いろいろ悩ましい時期でもあると思いますがこれからも一緒に頑張っていけたら嬉しいです。
でも!どんな時でも◯◯さんの健康を第一に!! お身体、大切にしてくださいね。
まずは、15記事達成おめでとうございます。
辛いことたくさんありますよね。 御家族への罪悪感まであるのなら、余計に心身ともにしんどい事が多々あったことと思います。
でも、15記事まで終えて、 気がついたら、始めた当時は思ってもいなかったところまで歩いていたのではないですか?
パソコンも苦手だった◯◯さんが、ワードプレスを操って記事を書いてる、てすごいことですよ。
大人になると、自分の成長なんてなかなか感じられないものですが、 その中で◯◯さんがここまで来られた努力は大変なものです!
そんなご自分を誇りに思って、さらにもっと先まで歩いてみてください!
そこから見える景色は、きっとさらに美しいと思いますよ!
でも何よりお体が第一です。 無理せずマイペースで、頑張ってくださいね!
15記事達成おめでとうございます。 家族に罪悪感というのに私も凄い共感しました。
主婦だからこそ時間に縛りがあり、やることもたくさんあって、うわー!!っとなりそうな毎日です。
でも◯◯さんは在宅をしながら主婦をしながら、仕事をしながら・・・と進めていくお姿は尊敬します。
時間が限られている中で毎日30分でも少しずつ書くって、とっても大変なことですよね。
私はまだまだ10記事にも達成していませんが、こうやってみなさんが頑張っているお姿を見て、 「よっしゃー!やったるー!」と力をもらっています。
20記事まであともう少しですが、体調にお気をつけて頑張ってください! 応援しています。
15記事達成おめでとうございます。 勝手ながら、わりかし同時期に入られた印象が強い◯◯さん。
◯◯でご一緒させて頂いていた時、ものすごいハイペースでどんどこ納品なさっていて… いつも心の中で「◯◯さん、早っ!すげぇ〜〜っ!!!」と叫んでいました笑
私も、納期が近いと徹夜になってしまったり、翌日の仕事で上手く動けなかったりウトウトしたり…よくあります。
書いていてつらさを感じるの、わかります。
ご家庭のこととライティングの両立で葛藤を感じながらも、こんなにたくさん書き上げてきたこと、本当に尊敬します。 (あとちょっとで20記事達成ですね!第1のゴールが見えますね…素敵)
近頃は季節の変わり目?寒暖差が激しかったり突然豪雨がきたりして、ただでさえ体調やられやすい時期です。 しんどい時は無理をなさらず、休み休みで出来る時に書きましょう。
今後とも、よろしくお願いいたします。
◯◯さん、15記事達成おめでとうございます!
なれないパソコンからスタートされたということ…とても大変だったと思います!!
それでもあきらめず、家事育児仕事をしながら書き続ける、◯◯さんを尊敬します。
自分の成長を感じて進んでいけるって素晴らしいです。
きっとこれからも、グングン成長されていくのだろうな~と思います。 代わりはいないお身体ですので無理だけはせず、細~く長~く一緒に進んでいきましょう。
15記事達成おめでとうございます!
家庭との両立は難しい問題ですよね。 私も部屋に籠って記事作成・・・という日々が続くと家族に申し訳ない気持ちになります。
時間を決め、ON/OFF切り替えながら進めていくのはとてもいいと思います。
やっぱり体が一番大切ですから無理をせず、時には「今日は書かない!」という日を決めて 家族とゆっくり過ごしたり自分だけのために時間を使うのもいいですよ♪
15記事書いてみて、色々なことができるようになったのではないでしょうか。
継続は簡単なようで一番難しいです。
やり遂げただけでも素晴らしいことなので、ぜひ自信をもって進んでいってくださいね。
仲間からのエールはやる気を起こさせます。
誰かの一言でもう少し頑張ろうって思えます。
ライターは基本的に孤独な仕事です。
そして、自分のライティングスキルがどのレベルなのかも分かりません。
でも、「SNT」なら孤独にはさせませんし、自分と仲間とのスキル差が可視化されます。
20記事の中で不便さを設計し、コミュニケーション量を増やすと、ライターにとって逆に快適で居心地の良い空間が生まれます。
まとめ!
多くのサービスは効率化を求めますが、相手のことを考えすぎて究極まで便利にすることで、大事なものまで削られてしまうことが時にあります。
とくに情報の品質で差別化が図りづらくなってきた現代において、大事にしなくちゃいけないのは「参加の余白」と「コミュニケーションの質」です。
それは多ければ多いほど良いというわけではなく、どれだけ相手にとって居心地良いバランスを設計できるかだと思います。
そして、それは決して楽しいだけの環境からは生まれないと思います。
僕は、「SNT」ではそういう環境づくりをこれからもしていきたいなぁと考えています。
あえて不便をデザインし、そこから生まれるメリットこそ、これからのビジネスにおいてはむちゃくちゃ重要な視点だと思います(*´ω`)
今回は以上です。
また最後まで読んでくださりありがとうございました。
ケント